みんなの塗装講座

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2025.06.12 公開

【外壁塗装】色の専門家が教える!黒(ブラック)を選ぶときのメリット・デメリット!ツートンの配色のポイントもご紹介!

外壁・屋根塗装をする際、よく悩むポイントのひとつに「色選び」があります。

「おしゃれな配色って?」「色を選ぶ基準は?」「1色と2色どっちがいい?」など色についてのお悩みの声をいただきます。

色の組み合わせは無限大ですので、すぐに決めることができずに迷ってしまう方は多いです。


今回は、モダンでおしゃれな印象が強い「黒(ブラック)」で塗装するときのポイント、塗装の観点でのメリット・デメリットについて色の専門家が徹底解説しています。

また、黒(ブラック)を取り入れる際の配色のコツについてもパターン別に紹介します!

外壁塗装に「黒(ブラック)」を取り入れるときのメリット

カラーコンサルタント 長和洋(以下:長):真亜子さん、黒色にはどんな印象がありますか?

ナビゲーター 中上真亜子(以下:中上):黒には「重厚感」「クール」「スタイリッシュ」「おしゃれ」な印象もありますが、個性的すぎないか心配です。

長:では、黒を取り入れる場合のメリット・デメリットを見ていきましょう!



長:まずメリットとしては、デザイン性の高さを表現できます。

都会的でおしゃれな外壁色のイメージといえば、やはり「黒」という人は多いと思います。

中上:モダンなイメージあります。

長:少し際立った仕上がりにしたい、ハイセンスに見せたいといった方におすすめの色です。

また、黒は無彩色であるため他の色と調和しやすいという特徴がありますし、他の色と組み合わせると、その色を際立たせる効果があります。

最近はツートンカラーの住宅も増えてきているので、どのような色を選べば良いのかわからないという方は、1色を黒に決めてから、他の色を選んでみてはいかがでしょうか。


中上:ほかにはどんなメリットがありますか?

長:黒色なので黒ずみ(黒い汚れ)が目立ちにくくなります。例えば、サッシの周囲などによく出る雨垂れなどの汚れが目立たないというメリットもあります。


中上:ここまで黒のメリットを教えていただきましたが、デメリットもありますよね?

長:では次に黒のデメリットを説明します。

「黒(ブラック)」を選ぶ前に知っておきたいデメリット

長:まずは、汚れが目立ちやすい。例えば黒い車に砂埃や鳥のフンなどが付着すると目立つと思います。

白っぽい汚れがどうしても黒ゆえに目立ちます。

また、黒い外壁は色褪せが目立ちやすい色とも言えます。

艶あり塗料で塗装した場合、黒のように色が濃い色は、塗装直後の艶が強く感じるため、白やベージュなどの淡色と比べて、経年劣化により艶が無くなっていくと色褪せが目立ちやすくなります。

中上:艶がある分、余計に色褪せが目立つということですね。

長:対策として、少しトーンを落とした黒を選ぶのもポイントです。グレイッシュな黒を選ぶことも一つのポイントになります。


中上:色のプロはグレイをグレイッシュって呼ぶんですね。

長:そうですね。真っ黒よりグレーに近い黒や、ネイビーに近い黒などひとことに「黒」と言ってもたくさんの種類があります。

それから、地球温暖化などにもよって温度が上がる中熱を吸収しやすいというのも黒の特徴なので気をつけたいです。

外壁の表面温度が上昇しやすいです。温度上昇の対策としても、少しトーンを落とした黒を選ぶことは有効です。

中上:トーンを変えることが大きいんですね。


長:また、外壁の表面温度の上昇を抑える効果のある遮熱塗料を合わせて検討することで、温度上昇を抑えることができます。


周辺環境にも考慮する必要がある!?

長:最後に周辺環境から浮く可能性があります。

以前は白っぽい色が主流で、アイボリーやベージュといった色が一般的だったため、黒の外壁のお家は目立ってしまうことはデメリットです。

時代が変化はしてきていますが、まだまだ外壁を黒にするという発想に抵抗がある方もいるため、ご近所から不満が出る場合があるようです。

中上:確かに家を建てるエリアの雰囲気も考えないといけないですね。

長:「景観地区」と呼ばれている外観の規制が厳しいエリアでは、その地域の条例に沿って考えなければなりません。

黒はインパクトの強い色ということを踏まえた上で、地域の景観ガイドラインの調査をし、業者に相談するようにしましょう!

「黒(ブラック)」を取り入れる場合の失敗しないコツ!

中上:黒を取り入れたい方もたくさんいらっしゃると思いますが、黒を取り入れる際のコツがあれば、ぜひ知りたいです。

パターン①全体を黒(ブラック)で統一

長:黒を取り入れるときのパターン1つ目は、全体を1色で統一することです。

屋根の色を明るくしてコントラストを強調したり、付帯部を白にしたり、黒をベース色としてアクセントカラーを上手くコーディネートすると良いでしょう!

中上:こういう風に窓枠や手すりを白にするだけでパキっとしますね。このコントラストが好きな人は多そうです。


長:付帯部を白ではなくグレーに変えるだけでも全体的に柔らかい印象になります。

パターン②1階部分・2階部分で塗り分けるツートンカラー

長:1階と2階で分ける配色で迷われている方は、ツートンカラーもおすすめです。

黒色は他の色と調和が取れやすいため、1階と2階どちらに使用しても、素敵なデザインに仕上がります。


中上:1階部分をベース色の黒にするとどんなイメージになりますか?

長:下に重心がくるのでどっしりとした安定感がでます。


2階の配色は、反対色の真っ白を持ってきてもモノトーンでスッキリしますし、アイボリーやベージュ、ライトグレーなどの優しい色目の中間色でも綺麗です。

中上:本当にどんな色とも調和するんですね。

長:2階部分の色は、屋根の色とのバランスを考えて検討するとよりいいでしょう!

パターン③高さが際立つ縦方向で塗り分けたツートンカラー

長:ほかにも縦方向で分けた場合のツートンカラーもおすすめです。黒で縦ラインを入れることで高さが際立つコーディネートになります。

中上:確かに立体感があって高く見えます。

長:建物の凹凸で分けると綺麗に見えます。

パターン④ワンポイントで黒(ブラック)を取り入れる

長:もう一つ、ワンポイントで取り入れる方法もあります。

ベランダやバルコニーのように外壁より出っ張った部分を色分けします。建物に立体感と奥行きが感じられ家が大きく見えて存在感がでます。

中上:確かにこれぐらいのワンポイントなら、周りが白やニュアンスカラーの家でも悪目立ちしないですね。

パターン⑤セパレートカラーとして取り入れる

長:そして1階と2階を区切る幕板部分にセパレートカラーとして黒を取り入れるとアクセントになり、建物を引き締めてくれる効果があります。

中上:こういうところは洋服のコーディネートに似てますね。

黒を選ぶ場合は「艶感」も忘れずチェック!

長:黒は濃い色なので、塗料の艶によっても風合いが変わりやすい色です。

最近は「艶消し」と、呼ばれるマットな仕上がりも人気が出てきていますが黒で塗装した場合、艶がないため思ったよりもグレーっぽい色に見えることがあります。

イメージが違ったということにならないように、しっかり「艶」の部分も確認しておきましょう!

中上:艶同じトーンの黒でも艶のあるかないかでイメージが変わるんですね。

長:雰囲気が結構違います。

「黒(ブラック)」を選ぶ際のポイント総まとめ

中上:外壁塗装を黒にする場合のメリット・デメリットをご紹介しました。

長:おさらいをするとメリットは

・デザイン性の高さ

・他の色と調和しやすい

・黒ずみ(黒い汚れ)が目立ちにくい


デメリットは

・白っぽい汚れが目立ちやすい

・熱を吸収しやすい

・周辺環境から浮く可能性がある


その上で取り入れ方のコツとして

・全体を1色で統一

・1階と2階で色を分けるツートンカラー

・縦方向で塗り分けたツートンカラー

・ワンポイントで黒を取り入れる

・セパレートカラーとして黒を取り入れる

の5つを紹介させていただきました。


外壁塗装に黒をご検討されている方はぜひ参考にしてみてください!

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