「セメント瓦」の特徴と塗り替えのサインについて解説!
私たちが日々快適に暮らす上でなくてはならない存在。それが「屋根」。紫外線や雨などの劣化要因から、建物を24時間守ってくれています。
屋根は外壁以上に紫外線や雨の影響を受けやすいため、建物を長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが必要なんです。
そこで!今回は、お住まいの屋根の塗り替えをご検討されている方のために、屋根材の1つである「セメント瓦」の特徴をご紹介していきます。
セメント瓦の特徴
およそ50年前の1970年から、1980年頃に流行した屋根材 「セメント瓦」。この「セメント瓦」は セメント、砂、水を混ぜて作られていて昔ながらの日本の家屋に多く使われている屋根材です。 セメント瓦には、和形、洋形、S形など、形が様々あり、「安価で耐用年数が長い」という特徴があります。 そんなセメント瓦にも、注意点が一つあります!その注意点とは何か、わかりますか?ズバリ「ひび割れしやすい」ということ!セメントでできているため、衝撃に弱く、割れやすいという特徴があるんです。 ひび割れを放置すると、屋根の内部まで雨水が浸入して劣化してしまう恐れがあるため、ひび割れを見つけたら、早めに「瓦の交換」を行う必要があることを覚えておきましょう。そして、スレート瓦と同じように、セメント瓦自体に防水性はなく、表面に塗料を塗ることで防水性が保たれています。 塗装された表面は 紫外線や雨の影響を受けると徐々に劣化し、防水性が失われます。そのような状態が続くと、なんと瓦が大きくひび割れしてしまうんです。 だからこそ、定期的な塗装メンテナンスが必要なんです。 |
ナビゲーター 中上真亜子(以下:中上):セメント瓦って、ひび割れしてしまったら交換するしかないんですよね。他のひび割れしていないものはどうなるんですか?
アステックペイント 技術開発本部 部長 谷口智弘(以下:谷口):ひび割れしていない瓦は大丈夫です。ただ、ひび割れしないようにメンテナンスしないといけないんです。そのために塗装が必要なんです。
中上:先ほど現物を見てみて、裏表で色が違いました。素材は一緒だけど、表面は塗装をしているから色が違う、ということなんですね。機能性だけでなく、見た目も良くなりますもんね。塗装でそこまで良くなるんですね。
セメント瓦の劣化症状
Q.セメント瓦は、何年を目安に塗り替えをする必要があると思いますか? 答えは、およそ10年! セメント瓦の主な劣化症状としては、次のようなものがあげられます。 |
中上:劣化症状の中でも割れているのは一番気になりますよね。街中の住宅にもいろんな劣化症状が見られますよね。
谷口:そうですね。一番分かりやすいのは「最近何か色が変わってきたな」ということです。
中上:住んでいる方は、毎日見ているから気づかないですけど、久しぶりに帰ったおばあちゃんの家とか屋根の劣化に気づきますよね。おじいちゃんおばあちゃんの家ってセメント瓦が多くて、劣化症状のどれかに当てはまっていることがほとんどだなと感じました。
谷口:一見見ると頑丈そうに見えるので、劣化しないと思われるんですが、劣化しているんです。
まとめ
お住まいを大切に、長く使い続けるためには外壁と同じように屋根の定期的なメンテナンスが必要不可欠です。 塗り替えを検討する場合は、専門の塗装会社の方に依頼し、まずは屋根の現状をチェックしてもらいましょう!そして、現在の劣化状況やメンテナンスの必要性、適切なメンテナンス方法を聞いてみることをおすすめします。 |
谷口:今回のテーマは「セメント瓦はいつメンテナンスすればいいの?」でした。
おさらいすると、防水性を持たないセメント瓦は塗装で防水性を維持させています。そして、約10年を目安にメンテナンスすると良いでしょう。
中上:セメント瓦のお家って何十年と経っている家がきっと多いはずですよね。大切なお家なので、より長く丈夫に持ってほしいからこそ、セメント瓦にお住まいの方は今このタイミングで点検してもらった方が良いですね。
今回も大変勉強になりました!谷口さん、今回もありがとうございました。